JA宮崎経済連

月刊 mモーション 2016年1月号

 

 

 

輝く大地の哲学者たち。

屋根型の大きなハウス内には鉢植えの色とりどりのコチョウランが所狭しと並べられて、思わずため息が出るほどの眺めだった。
何故だろう。人は花に囲まれると自然に幸せな気持ちになる。
コチョウランの花言葉は「幸福が飛んでくる。」「純粋な愛」である。
この花の情熱的で妖艶な美しさは、まさに新年号の誌面を飾るのにふさわしい。

桑畑さんが後継者としてコチョウラン栽培を始めて、今年で15年目になる。
明るいハウス内では女性スタッフを中心に約40名が働き、年間50種類以上の苗が育てられている。
2015年度は全国花き品評会で全国第2位に輝き、過去にも数々の賞を受賞している。
花を育てるには温度管理や遮光、灌水に至るまで細心の注意が必要とされ、苗は1、2年ほどじっくりと時間をかけて大切に育てられる。
その地道な日々の努力により美しい花を咲かせることができるのだ。
本当は白の大輪だけを作る方が効率的で儲かるらしいのだが、花の種類が多い方が市場も花屋さんも喜んでくれるし、白ばかり栽培しても桑畑さん自身が楽しくないと言う。

将来の夢について尋ねると「日本一必要とされるコチョウラン生産者になりたい。栽培面積や規模を拡大したいというよりも従業員が毎日楽しく働いてくれる、やりがいのある職場環境を作っていきたい。」と少し照れながら笑顔で語った。

昨年の11月には「みやざきブランド」にも認証され、宮崎の光を浴びて咲き誇るコチョウランは宮崎県の掲げる「日本のひなた、宮崎」のキャッチフレーズのイメージそのものである。

 

閉じる