No.A2167 2008/03/20
【種類:胡蝶蘭の花が終わった時の質問/】 |
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贈り物でいただいてから、ちょうど3年経ちます。
1度植え替えています。この間、5回くらい花をつけました。だんだん花は小さくなり、数も減っています。(前回は5つ咲きました)現在、葉は4枚(昨年新葉が出ました)、根は伸び放題です。新芽らしきものも出ているのですが、今後、どのような管理をしていったらよいでしょうか。
株がバークからだいぶ浮き上がっている感じなのですが、植え替えてもう少し深く植えた方がよいのですか。
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ひろしさん こたえ>
これは植替えを必要としてますね。早めに植え替えてください。
植替え方法、その後の管理はこのホームページトップに戻り左側コラムに「胡蝶蘭の育て方」を開けてみてください。
またそれを見てもわからない場合にはこのようにこの掲示板をご利用ください。 追加画像からわかることですが年々葉が小さくなっていますから、これまでの培養管理では何かの要素(光線、水、肥料)のどれかがちょっと不足気味だったかもしれませんね。
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お返事ありがとうございました。
早速植替えの準備をします。
ところで、現在、植木鉢の外に伸び放題の根はどうしたらよいですか?
植替えの時に鉢の中にしまいこんだ方がよいのでしょうか。
また、黒くなった根が結構見えるのですが、それらは切ってしまってよいですか。切ると根がすごく少なくなってしまうような気がするのですが。
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ひろしさん こたえ>
黒く腐った根や薄茶色でもすかすかになった根は死んでいますから切り取ります。
生きている根は充実しています。 コンポスト内の根が死んでいるものが多ければ、やはり生きて現在露出している根は出来るだけ鉢の中に入るようにしなければ弱ってしまいます。
露出している根は硬く、無理やり押し込もうとすると折れてしまいますので、植え替えるときには20分ほど根を水(20〜30度程度の温めの水)に浸しておくと吸水して多少柔らかくなります。それでも押し込むときに「ぽき」とおれてしまうことがありますが、芯が露出するほどの折れ方でなければ根は死にませんのであまり気にせずに鉢に入れます。
プレサブで植え込む場合は先に根だけ、やはりできるだけ折らないように鉢の内周をめぐらすように配置した後でプレサブを入れて、竹箸などでつきこんでいきます。
素焼き鉢にミズゴケで植える場合は水で戻したミズゴケのやや固めのボールを作ってそのうえに根を配置し、それにさらにミズゴケを薄くかぶせて、鉢より一回り大きなボール状にしてから鉢に押し込みます。
根の生え際がコンポストから見える程度の深さが宜しいでしょう。
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ありがとうございました。今日、植え替えをしました。
伸び放題だった根は、吸水させたら少し柔らかくなって、鉢の中におさめることができました
。鉢の中の方に思ったより緑の根があったので少しほっとして、黒くなっていた根は切りました。
しばらく水をやらずに様子を見ればいいですね。ありがとうございました。
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ひろしさん こたえ>
それは良かったですね。 植替え後の水やりはバークの場合で1週間後、ミズゴケ植えの場合はミズゴケが乾いてからさらに3日置いてから、が目安です。
あとはこのサイトの育て方をご参照ください。また立派な花が見られると良いですね。
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No.A2157 2008/03/17
【種類:胡蝶蘭の花が終わった時の質問/今後の対応について】 |
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お祝いの戴き物ということですが、胡蝶蘭の贈答用の作り方として標準的なやり方の一鉢だと思います。
最も気になるのが写真2と3です。ウィルス感染の疑いが濃厚です。
写真3のように葉脈に沿ってつながったように壊死がある場合はカビ性の病気とはちょっと考えにくいのです。 カビ性の病気であれば、斑点が拡がる、あるいは透明な部分(細胞膜が破壊された部分)が拡大する形で面で拡がるのですがウィルスの壊死はこのように線上に広がるのが典型ですから8〜9割の確率でウィルスでしょう。
ウィルスに有効な治療はありません。寄せ植えされている他の株にも感染している可能性は大きいですね。 お祝いの頂き物を殺したくないのはわかりますが、通常であれば焼却処分が相当です。
とはいうものの、それでも殺したくないということであれば育ててみることは可能ですが、他のラン類からは隔離する必要があります。
また花を咲かせても奇形花だったりしますが株のウィルス耐性にも個体差があるので、あまり症状の出ない個体もあるようです。 生かすのであれば、一株ごとに植え替えましょう。
その前に残した花茎は株元から切り捨てます。今から2番花を期待することも不可能ではありませんが、気候的なめぐり合わせからすると成長期にかかる時期なので花芽を持たせることは生理に逆らうことになりますので株を生かしたいのなら避けるべきです。また花茎から花芽ではなくて高芽(葉芽)が発生したりします。
可能性は低いですが、他の2株がウィルスに感染していない場合も無いわけではないので、罹患株を最後に処置します。 罹患株に触ったあとはアルカリ性の普通の石鹸でハサミなどの用具や手を念入りに洗ってから別の株に手をいれてください。(ウィルスは熱湯や炎よりアルカリに弱いという説もあり、私はその説に従って1ここ20年来とりあえずの問題は無くすごしております。)
写真1の株は水不足でしょう。 中では右奥の株が最も元気というか普通の状態ですね。 植え替えて1週間は水遣りをせずに葉水だけを与えます。
肥料は新葉、新根が出始めてから与えますが洋蘭用液体肥料(N:P:K=6:6:6あるいは5:6:7)を能書きのさらに3倍から4倍程度に薄めて与えます。成長が盛んになるにつれて能書きの2倍の薄さで与えます。
間違っても窒素分の多い観葉植物用は避けて下さい。ウィルス症状を悪化させます。極端な話、ミズゴケ植えであればウィルス症状の出た株には窒素分を含まない開花促進用(0:6:4)が向くかと思います。プレサブ植えの場合はそうはいかないと思いますが、、、
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お忙しいところ的確なアドバイスをありがとうございます。
やはり、黒い斑点の入った株はウイルスの可能性が高いのですね。
たぶん、葉が折れてしまった状態がウイルス感染を招いてるのではないかと、相談する前から考えてはいました。「通常であれば焼却処分が相当だが、もしも育ててみるならば隔離の必要があり」とのこと。
この場合の隔離は、同じ室内に置かないということでしょうか?
アパート住まいなので、他に適当な置き場所がないので、このまま植え替えをして育ててみるか、焼却処分にするか悩んでいます。
頂き物ではありますが、ウイルス感染となれば焼却処分も仕方がないのかなとも考えています。 植え替えの時期ですが、4月からが妥当ということですが、病気を持った株があるので、早急にしたほうが良い考えてもいいでしょうか?
お忙しいとは思いますが、回答の程よろしくお願いいたします。
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ウィルス症状が現れたのはとりあえず一株だけですから、他の2株が感染していないということにかけるのであれば一刻も早いほうがよいです。
胡蝶蘭の植替えは温度さえあればいつでも出来ます。
隔離はやはり厳密には別室が良いのですが、胡蝶蘭の場合、ウィルスを媒介するカイガラムシもアブラムシもそんなに好まないですから、離してさえ置けば感染する危険はすくないです。
あとは石鹸による手洗いの実行如何です。
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お忙しいところ、回答をありがとうございます。
昨日、植え替えセットを注文させていただいたので届き次第、植え替えをしたいと思います。
ウイルス感染した株は処分の方向で考えています。ほかの2株に感染してダメになるのはその方が悲しいので・・がんばって大切に育てていきたいと思います。
何度もすみません。植え替えキットが届き、植え替えをしようかと思いつつ、またまたわからないことが出てきたので質問させてください。
通常植え替えをする際はハサミなどの道具は火であぶって消毒するとなっていますが、ウイルス感染を疑う場合は石鹸で念入りに洗ってと教えていただきました。
今回、ウイルス感染している可能性のある株は廃棄処分にするので、扱うことはありませんが、ほかの株への感染も考えて、やはり今回の植え替えは石鹸を使用し、その都度(一株ごと)ハサミ類を洗浄したほうがよいのでしょうか?
それとも、火であぶっての消毒でいいのでしょうか?
お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。
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火で炙るのは昔から行われていた方法で、それなりに効果が認められているとおもいます。
ただ刃物を火で炙るそれも確実に殺菌殺ウィルスの効果をあげるには炎をさっとくぐらした程度では効果が期待できないので刃先が焼けるくらい熱すすことになり焼き鈍し効果で刃の切れ味がすぐに落ちます。
対してアルカリ性石鹸で洗うというのは完全ではないですね。刃物だけのことを考えれば直ぐ刃が鈍ることを除けば炎に分がありますが、、、
とはいっても人間の手指は炎で炙ることは出来ませんから刃物だけ炎を使っても片手落ちですよね。
どの道鉢やバルブを指で触るのですから、刃物ばかりに気を取られるより、刃物と手指を念入りに石鹸で洗ったほうが私は総合的な効果は高いのではないかと思ってこの20年以上そうしてきました。
いまのところ何のトラブルもありません。 一鉢ごとに刃物、ピンセットなどの道具、薬剤の筆や刷毛、ブラシなどを石鹸でよく洗うのが原則です。
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No.k362 2007/16/
【種類:胡蝶蘭の花が終わった時の相談/元気がどんどんなくなります】 |
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初めまして。
昨年の6月末に勤めている会社の社長が代わり、物凄い数の胡蝶蘭をいただきました。ただ、花が枯れた後も鉢の周りの化粧紙を剥がさなかったため、いくつかは根が腐ってボロボロになってしまいました。
そこで、11月中旬に取り急ぎ一部については、一鉢ずつ植え替えたのですが、そこそこ元気があったものも最近では、葉がしわしわになったり、黄色くなったり、落葉したりして元気がありません。
元気が無くなった原因は何なのでしょうか? また、何とか復活させたいのですが、良い方法はありますか?
一部は、家に持って帰り、小さいビニールハウスでヒーターを付けて育てています。 現在の手入れ方法は、以下の通りにしています。
@水遣り 本を読むと「水はコケの中がカラカラになるまで与えないように」と書いてあったのでほとんど与えていません。 割り箸を突っ込んで箸の先に水のしめった感触が少しでもあればやっていません。ただ、毎朝、30度程度の湯での葉への霧吹きでは欠かしていません。
A温度 会社は、平日の社員がいる時間は20℃程度の暖房がかかっています。夜から朝にかけては、暖房が切れるので、鉢に新聞紙やビニール、寒冷布を掛けています。
家は、小さいビニールハウスを買ってきてその中でヒーターを付けています。場所によっては15〜28℃です。結構、差があります。夜は毛布をビニールハウスに掛けています。
B日照時間 山陰なので、この時期日照時間は短いです。 会社は、なるべく朝と夕方、天気の良い日は当てるようにしています。 家は、午前中しか日光は当たりません。
C通気 会社は風通しはいいと思います。 家はビニールハウスに入っているので、風通しは悪いです。 たまに天気の良い日は、10〜12℃程度に温度が下がってもビニールハウスのジッパーを開けるようにしています。
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ひろしさんこたえ>
胡蝶蘭は最低10度を保てないと元気が無くなるのは当たり前で、普通の管理では死にます。最低10度を割るくらいまで下がるなら完全休眠させないと冬越しできません。完全休眠の場合なら、葉はシワシワでも仕方ありません。
気温が15度を割るけれども10度を割らない環境なのであればミズゴケはからからに乾いてもやらないのはそのとおりですが、スプレーは葉の気孔が開く夕方4時以降に与えます。朝ではほとんど意味がありません(理由は後述)。それとミズゴケ表面がしっとり濡れるくらいたっぷり与えます。水の温度は20度〜30度であれば良いのですが出来れば湯冷まししてカルキを飛ばしたもの、水の分子塊が小さい状態のものを与えるのが吸収が良いので効果的です。ただ前述しましたように葉が水分たっぷりの状態で10度を割ると低温障害で枯死する危険性が高まります。
会社の夜間から明けがたの最低気温はいかほどでしょうか? 会社の建物がコンクリート造など立派で熱容量が大きい場合は意外に最低気温が下がらないものですが、その温度がわからないと管理が適切かどうかは判断できません。
また新聞紙は多少の保温効果はあるでしょうが寒冷紗は保温効果は期待できないと思います。
日中の風通しは日焼の心配がある場合には重要ですが、日焼の心配が無い場合、気孔の開く夕方から夜間にかけてが重要で、日中は生存適温15度以上あったほうが良いので天気のよしあしに関係なく日焼の心配が無いのであれば閉じて置かれたほうが良いのでは?
ヒーターが稼動すると、ご指摘のように温度差が生じ、その結果室内で必ず気流が発生するので夜間の風通しの問題もヒーターが稼動するうちは心配不要です。
胡蝶蘭は夕方から夜間にガス交換して有機酸の形で二酸化炭素を蓄え、日中にその蓄えを使って光合成を行い蓄えが尽きるとまた気孔を開いてガス交換を始めるというCAM型に近い光合成を行います。気孔が開いている間は湿度が高いほうが胡蝶蘭の生理にかないます。二酸化炭素を取り込むときにあわせて水蒸気も取り込むのであろうと推測しています。
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ひろし様、有難うございました。再質問の内容を考えていて、お礼が大変遅くなりました。かなり間違った方向で一生懸命お世話をしていたようです。(^^;
再度、会社と自宅の状況をお知らせし、今一度ご質問させて下さい。宜しくお願いいたします。当方、デジカメを持っていないため、写真が載せられず申し訳ございません。
@会社
鉄筋コンクリート造りです。最低最高温度計は会社に置いていません。ですので、最低温度を測ったことがないのですが、今の時期、室外が0度〜10度くらいなのでおそらく10度を切っている日もあると思われます。(今度、最低最高温度計を買ってきます。)
寒冷紗って保温効果がないのですね?夜間の保温対策は、植え替えた鉢についてはプラスチックのプランターに4鉢入れてダンボールを下に敷き、プランターの上から新聞紙と寒冷紗を掛けています。
また、化粧鉢のままのものはビニールを上から被せています。
A自宅
木造住宅です。南向きの縁側に1.5m四方の簡易ビニールハウスを置き、管理しています。 その中に3段のプラスチック製ひな壇を入れ、植え替えした鉢をプランターに入れたものを乗せ、ひな壇の2段目の下から缶詰型パネルヒーターで加温しています。
温度の下がる夜間は、毛布を上から掛けています。 上段と下段の温度差は10度で、最低温度は上段が20度程度、下段が10度程度となります。
また、湿度は40〜60%程度です。 これを踏まえて質問です。
1.水遣り(霧吹き)について
会社
朝、霧吹きをかけても意味がないとのことですが、霧吹きを始めたのは、オフィスがエアコンで乾燥していますので、少しでも保湿に繋がればと考えたためです。
朝がNGであれば夕方は仕事中でできないため、どうしても帰社する時間(夜8時〜10時)になります。 ただ、暖房も切れるので温度が下がり、低温障害を起こすのではないでしょうか?
だとすれば、霧吹きではなく、カラカラに乾いた時に水を根に与える方だけの方がいいのでしょうか?
自宅
冬場は水を与えない方がいいとの判断から、会社と同様に朝霧吹きをする程度です。 ただ、10度で低温障害が出ないということであれば、夜帰宅してからの方がいいですね?
水を与えるタイミングって本当に難しいです。前回も申しましたが、カラカラに乾き切ったと判断したときにはじめて一鉢150〜200mlを与えています。水遣りは箸の先がちょっと湿っているかな?程度ではなく、コケに指した感覚で奥までプスプス刺さるほど乾いた状態になるまで待っています。
また、与える水ですが、確かにカルキ抜きしたものが良いのでしょう。本当は、一日置いておけばいいのですが、温め直さなければならなくなりますよね?
会社では時間がないので冷たい水を与えるよりはと思い、ガス瞬間湯沸かし器で作った30度の湯を与えています。 一方、自宅では、電気湯沸かし器(カルキ抜き機能なし?)で作った熱湯を水道水でぬるくした湯を与えています。
2.日照時間と温度の関係について
温度が低くなると、会社では夜間や休日には新聞紙やビニールが掛かっていますし、自宅では昼間でも毛布が掛けられています。結果的に日中でも温度が低くなると日光に当てる時間が短くなったり、無くなったりします。
本などでは、「本が読める程度の明るさで良い」とありますが、今の時期どの程度の日光をどのくらいの時間当てれば良いのでしょうか?
3.二酸化炭素を吸収し始める時間帯について
水遣りとも関連しますが、夕方から夜間にかけて二酸化炭素を吸収するとのことですが、吸収し始める基準は、時間ですかそれとも明るさですか?
(例えば、夜9時を過ぎても電気が点いているので吸収し始めない) また、明るさが基準になっているのであれば、どの程度明るさが分岐点ですか?
以上3点、ご指導の程宜しくお願いいたします。 |
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ひろしさんこたえ>
1.会社の環境は非常に厳しいですね。 日中は空調の暖房では空気は非常に乾きますから、そんな状況なら朝でもスプレーするのは無意味ではないでしょうね。葉にたいしては意味が無いですが、ご指摘のように根に与えたいところです。かといって植え込み材料が夜までに乾かないと低温障害を起こしますし、、、。風が無い状態なら(ダンボール箱やプラスチックの衣装ケース、スチロールのトロ箱などに取り込んだ状態なら)空中湿度があっても根は乾かしたままで7〜8度までは障害無しで耐えられると思います。けれども、建物内でもある程度広い空間では温度差により空気の対流(つまり微風)が発生するので新聞紙をかぶせた程度では厳しいかも、、、トロ箱や段ボール箱など用意できませんでしょうか?
私は周りが明けがた3度まで下がる環境で夜20度のときに霧水を与えた上でスチロールのトロ箱に入れて一冬越させその春に開花させたことはありますが、、、トロ箱内は10度を切る8度くらいの最低気温でした。
2.明るさですが、夏至の全天照度10万ルクスの1/10が成長時の最適な明るさです。これは1万ルクスということですが、馴らさないと葉焼けする光の強さです。冬至時期の全天照度は2万ルクスくらいで、レースカーテン越しで6000〜8000ルクスくらいですから安全な照度です。本を読むには明るすぎる明るさとと思います。光補償点は品種により系統により異なるとは思いますが、推測ですが1000ルクス8時間辺りではないかと思っています。1000ルクスは本を読むには最適な明るさですが、それが最低限とお考えください。本を読むこと自体はもっと暗くても経験上300ルクスもあれば読めます。光補償点を切っても暫くは生存可能ではありますが、株がだんだん小さくなっていき、そのうち枯死します。
3.胡蝶蘭はCAM植物であるとされてはいますが、気孔が開く時間については、文献が沢山あるわけではないです。ある文献で、夕方4時頃に開く(二酸化炭素の有機酸ストックが切れると開き始める)という光の量が分岐点となるとは言いにくい、CAM植物というにはかなりいい加減なものらしいという趣旨の実験結果を読んだことがあります。その文献によれば、日中光で有機酸から光エネルギーにより糖をつくり、有機酸のストックが無くなると気孔を開いて二酸化炭素を取り込み有機酸のストックが一杯になると気孔を閉じてしまい、光を待つという、それはそれで合理的な仕組みであるとのことらしいです。あるいはこの文献の被験個体がそういう種、系統だっただけということも考えられますから100%信頼できる話ではありません。いずれにしても夕方から夜間は湿度が高いほうが良いのは確かです。
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ひろしさま、今回もご丁寧なご指導有難うございました。 ひろしさまのご指導をまとめますとこんな感じですね?
1.会社
水遣り・・・植え込み材料が乾いた日の朝、ぬるま湯を適量与える。霧吹きは毎朝、葉ではなく根に与える。下記の方法で夜間の最低温度が8度であれば、帰宅前、葉裏に霧吹きをしてやる。
保温・・・夜間や休日でエアコンが効いていない時は、新聞紙やビニールを掛けるのではなく、段ボールやトロ箱、衣装ケースに入れる。
*ただ、全ての鉢が花が終わった時に3番目の節から切っている為、高い位置から花芽が出始めており、トロ箱や衣装ケースには入らないですね。ダンボール箱で工作するしかなさそうです。数が多いのでこれは大変!湯たんぽなんて効果ありますか?
照度・・・天気の良い日は、レースのカーテン越しに。(NHK「趣味の園芸 胡蝶蘭」では12月から日が弱くなるので直接光を当てましょう、と書いてあったので今まで直接当てていました…。)できれば、8時間。曇りの日は直接当てる。自然光と人工光って違うんですかね?
2.自宅
水遣り・・・会社と同様。霧吹きは、帰宅後葉裏に。
保温・・・現在の方法で。特に通気は意識しなくてよい。
照度・・・会社と同様。
*会社と違って天気の良い日の午前中しか日が当たりません。また、温度の低い日(=雪の日等、天気の悪い日)は、ビニールハウスを毛布で囲うので、ほとんど太陽光も電灯も当たりません。光より温度重視で、しょうがないですよね?透過率が高くって保温性に優れた素材があるといいのですが…。
本当にいろいろ有難うございました。問題なければこれで頑張ってみます!
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ひろしさんこたえ>
1会社
冬越しが難しい場合や株が消耗気味の場合は2番花を諦めてもらったほうが良いかな?という気がしますが、、、最低温度8度は生存ぎりぎりの温度ですから、、、
とにかく一度最低温度をチェックされることをお勧めします。12度以上確保できてれば特に保温もダンボールも不要で花芽もそのままで良いと思いますし。
湯たんぽは効果があると思います。湯たんぽの上に湿らせたお絞りを置いておけば加湿もある程度できます。ただ容量に見合った温水量がどの程度なのかはやってみて朝の温度をチェックしての試行錯誤が必要でしょうね。湯たんぽでなくてもペットボトルでも可能かと思いますが、葉や鉢が温水(熱水?)容器に触れないように注意が必要です。
照度に関しては冬至(例年12月23日ごろ)前後の1ヶ月間はガラス越し直射でもほぼ一万ルクスくらいでしょうからOKでしょうけれどもう既に冬至から1月を経過し、これからどんどん日射しは強くなります。安全をみるとそろそろレースカーテン一枚欲しい季節となります。3月の春分頃までレースカーテン越しで宜しいかと思います。それ以降は急激に陽が高く日射しはますます強くなるのですがたいてい庇にさえぎられるようになりますね。春分以降は明るい窓際の間接光で十分です。
光は自然光線であれば間違いはないですが、人工光線でも十分育成は可能です。LEDの赤色を主に青色を加えた波長の幅の狭い光線でも育成、開花が可能であるとの報告もあります。赤色の波長は葉緑体が効率よく吸収するらしく生育に寄与するらしいです。ですから3波長混合の蛍光灯でも2000ルクス程度の照度を確保できればおそらく育成は可能でしょう。(私は補助光源に3波長タイプの蛍光灯を長いこと使っています。)
2自宅 パッキン材として用いられる空気封入ポリエチレンのシート (いわゆるプチプチ)ならホームセンターで売っています。安いものですからご自分でビニールの代わりに加工なさってみてはいかがでしょう?両面にポリシート、内部に気泡状の空気が封入されていて、独立気泡なので対流がおきにくく断熱効果は意外にありますし、光線透過率も60%から70%はあるでしょう。パッキン材としては片面にしかシートが無いのが一般的かな?その場合は気泡面を内側にして二枚併せにするか、気泡面を内側にして平面を表側にします。
中に空気層があってもパイプ状につながったものはパイプを縦に使うと縦パイプが煙突のように気流を助長するので保温効果は期待できません。
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ひろしさま 何度もご回答有難うございました。
まずは、温度測定ですね。最低最高温度計を今夜セットします。 実は昨夜、化粧鉢5鉢については巨大な段ボールカバーを作りました。(笑)
(掲示板を帰宅してから見たので…先に作ってしまいました。多分、最低が15度などということはありえないので、とりあえず寒いよりはいいですよね…?)
プランターに入れたものについては、段ボールが足りなかったのでカバーを作れず、今まで通り大き目のビニール袋と新聞紙そしてプチプチを掛けています。
これで、最低温度を測ってみて10度を割らなければ、夜帰宅前に葉裏に霧吹きをしてみます。
花芽ですが、既に10cm以上伸びているものもあり、切るにはちょっと忍びない…。 なんとか芽が出たまま復活させたいです。
それからプチプチと湯たんぽの件、有難うございました。早速買って試してみます! 翌朝湯たんぽの湯を使って水遣りをすれば一石二鳥ですね!
胡蝶蘭って奥が深いです。花が咲くまでにデジカメを買って、この掲示板にアップできるよう頑張ります!
ほんとに色々有難うございました。大変勉強になりました。
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